こんにちは。島の人事部・広報担当のぽっぴんです。
10月末、島の人事部が四半期に1度開催している意見交換会を洲本市内で開催しました。今回は、洲本市職員のみなさんと、地元企業の経営者・若手社員が集まり「働く」というテーマを軸に語り合うワークショップ形式での実施。
約30名の参加者は、立場も年代もばらばら。けれど同じ“淡路島で暮らし働く人”として集まったからか、緊張感の中にもどこか穏やかな空気が流れていました。
今回の目的は大きく2つ。
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自分の仕事を、いまより広い視点で見つめ直すこと
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立場を超えた交流を通じて、地域で働く誇りを再発見すること
島の人事部が掲げる「淡路島を一つの会社=経営共同体と見立てる」という発想のもと、市役所と民間が一緒に “自分の仕事の意味” を考える貴重な時間になりました。

■第一部
◆WS「わたしから始まり、地球につながるワークショップ」
前半のWS進行を務めたのは、洲本市地域おこし協力隊で、島の人事部メンバーの野口くん(のぐう)。
大阪芸術大学出身で、発想力がとにかく豊かで自由。この意見交換会前半で行ったワーク「わたし〜」も、彼の〈ぶっ飛んだ企画力〉から生まれたもの。
前半のテーマはズバリ、「地球を回す私たち」。
「日々の業務って、実際どこにつながってるんだろう?」
「この仕事が、社会のどの部分を動かしてるんやろう?」
そんな疑問をみんなで可視化しようという試みです。

◆イントロ
そののぐうのワークの前に、まずは洲本市の“現状とこれから”について、前川美都子さん(洲本市企画課)からお話がありました。

・洲本市は2000〜2020年で人口が1万人以上減少。
・2024年地方自治体「持続可能性」分析レポートにおいて、島内で唯一「消滅可能性自治体」とされた。
・移住・定住支援、結婚支援、小さい頃から「洲本を知ってもらう」取り組みなどを進めている。
・市職員の横のつながりを強くしたい。
・民間との関係性も深めたい。
淡路島の中でも洲本市は、今まさに“変わろうとしているまち”。だからこそ、行政と民間が混ざる今日の場が大事だと、前川さんは語りました。
◆KOHさん×前川さん トークセッション
とここで、島の人事部の“思考の土台”を支えてくれる存在・KOHさんにも登場していただき、前川さんとの簡単なトークセッションで場を温めます。
前川さん:市職員は目の前の業務に忙殺されて、当初の情熱や目的意識を忘れがちになってしまう。きょうはそんな初心や熱量を取り戻し、「平熱が1度上がる」ような時間にしたい。
KOHさん:感情が揺れ動いたり、共感したりして、自分の中から湧き出てきたモノを大切にしてもらえる時間にできたらいいですね。前川さんはこういう場に参加する時はどんなモチベーションなんですか?
前川さん:仕事を中断してこの場に参加したんだから、どうせやったら得るもの多く持って帰ってやろうと、勿体無い精神全開で参加してます(笑)。
KOHさん:なるほど!公民関係なく日常の業務や職場、地域を良くしたいと思っている人が集まっている。何かしらシナジーが生まれたらいいですね。
このトークセッションで、いい感じの空気が会場に漂い始めた気がします。

◆のぐうの「地球を回す」ワーク
さて、ここからいよいよ、のぐうが考案した全く新しいワーク「わたしから始まり、地球につながる」が始まります。
と、その前に。ワークの説明の中で彼が放った言葉を引用します。
「社会の歯車っていう言い方は、あんまり気持ちよくないなあって思ってて。
でも“地球を回す一人”って言われたら、不思議と前向きになれませんか?」
彼自身が働く中で、日々の業務がどこにつながっているのかが見えなくなった時期があり、その結果、働く意味ややりがいを見失いがちになっていたそうです。
でも考えてみると、社会は人がいないと成り立たないわけで、じゃあ自分がいるから地球は回っているんじゃないかとあえて大袈裟に考えてみたときに、電撃的にこのワークを思いついたらしいです。
若く柔軟な力!すごい。
では、そんな彼が発明した謎のワークの概要を説明いたしましょう。
会場中央にあるのは、のぐうお手製の地球。その周囲に大中小三つの枠があり、内側から「全国」「市」「私」と広がっています。

これをベースに、
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まずは「私」に向き合う
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自分の仕事上の業務2つ+プライベートの行動1つを付箋に書く。
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それを隣の人とシェア。
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シェアしたら、その付箋を一番外側の「私」の枠内に貼る。
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のぐうの例
日報を書く。デザインをする。恋愛。
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次に「市(地域、別の部署)」へ
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書き出した三つの行動が地域にどんな影響を与えるのか考えて、付箋で可視化。
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またシェアして、「市」の枠内へ。
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のぐうの例
・日報→市職員とのコミュニケーション
・デザイン→みんながイベントに参加しやすくなる
・恋愛→心が豊かに!
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さらに「全国」へ
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例えば「地域活性化につながる」「文化の継承につながる」など、少し大きな視野へ広げていく。
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のぐうの例
・楽しんでくれる人が増えることで観光客が増える。
・移住者が増える。
・家庭を持つことで少子高齢化につながる。
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最後に「地球規模」へ
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同じ容量で、あなたの行動が地球につながっている、その行く末を考えます!
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のぐうの例
海外からの観光客が増え、国の友好関係に。世界平和に。地域や文化の継承に。未来の可能性の拡大にもつながる!
そう、野口くんの仕事は、世界平和につながっているのです。(どん!!)
こんな感じで、参加者30人がそれぞれの行動を、各レベルで考え、シェアしました。




「大の大人が何を言ってるんだ?」と思ったあなた。
ノンノンノン。あなたの仕事も、趣味も、家庭も。全ては地球につながっているんです。そう考えると、多分、見え方が変わります。
(※スピってません笑)
実際、参加者からはこんな声が。
・今まで考えたことのない視点で、自分の仕事が地域や環境につながっているんだと実感を持つことができた。新たなやりがいを感じた。
・私は洲本のことが潜在意識から大好きなんやと気づいた。
・考え出したらどんどんアイデアが湧いてきて、自分の業務の価値がくっきり見えた気がする。
行政も民間も関係なく、“自分の仕事の本当の意味”に触れた時間になりました。
ちなみにこのワーク、企業の社内研修とかにも応用が効きそうで、将来、
「あの地球ワークが初めて行われた日」としてこの日が歴史的な1日だったと言われる時が来そうな予感がしました。

■第二部「淡路島の魅力を、みんなで再発見!」
後半は、淡路市地域おこし協力隊で、島の人事部プロジェクトマネジャーのありささんが進行を担当。
5つのチームに分かれ、
「自分の仕事をキャッチコピー化する」
というワークを実施しました。

まずはありささんからの小話。
「小学生の“なりたい職業1位”。なんとこれが会社員」
その理由は──。
コロナ禍で、家で働く親の姿を見る機会が増えたから。
子どもにとっても“働くこと”が身近になった今、どんな職業に就くかより、どんな働き方=生き方を選ぶかが重要になっている
とありささんは思ったそうです。
大学生に話を聞いたときも、「淡路島には“遊び”がある」「のびのびしてる」「安心感がある」といった印象を持っている人が多かったそう。
「結局、地域の魅力は “そこで働く人” にある」
ありささんのその言葉に、参加者みんなが深く頷いていました。
◆こだわりから生まれる言葉
このワークでは、以下の3つを付箋に書き出します。
・自分が仕事で大切にしていること
・こだわっていること
・普段意識している姿勢や価値観
それをシェアして、フィードバックをもらうことで、自分の中にある働くということの価値観を見つけ出し、さらに磨きをかける。そんな狙いがありました。
出てきた言葉は本当に様々で。
・「聞き手に回って雰囲気づくり」
・「相手を否定しない」
・「学生の趣味を覚える」
・「時間厳守」
・「整理整頓」
そして周りの人から返ってくるコメントも温かいものばかり。
・「相手への思いやりが深いんですね」
・「今を大切にしてるのが伝わる」
・「先を読む力がある」
・「家族と仕事の両立、尊敬します」
普段、職場ではなかなか伝わらない個人個人の価値観や、こだわり。
でも確かに“その人らしさ”がそこにある。




僕自身、この場の空気を見ていて思いました。
働くって、仕事内容よりも“その人がどう生きているか”に近い。
そんな当たり前のことを改めて実感する時間でした。
■おわりに
◆働く意味を「地球規模」で見つめ直す日だった
今回の意見交換会は、単なる研修でも、交流会でもありませんでした。
行政と民間企業という、実は普段は交わりにくい人たちが一つのテーブルを囲み、「自分の仕事がどこにつながっているのか」を丁寧に言葉にした時間。
誰かの業務が、市(=地域、周囲の人)を動かし、
誰かのこだわりが、地域の魅力につながり、
誰かの感情が、誰かの背中を押す。
そんな「連鎖」が、この場に立ち現れたような気がしました。
淡路島は、そこに暮らし、働く人の温度でできている。
今回は、それを証明してくれた時間だったと思います。
皆さんの穏やかな笑顔や眼差しが、島の未来は明るいぞ!と思わせてくれました。
ご参加いただいた方々、ありがとうございました!!!


